宝塚歌劇月組「花の業平」
来春、鳳月杏・天紫珠李コンビの月組で上演される。
藤原氏による他氏排斥がおこなわれた平安時代初期。良房と良相(よしみ)が幼い清和天皇の摂関政治外戚争い。良相がおぼこい娘・多美子を女御として清和天皇に入内させた。このままでは良相がミウチとして実権を握ってしまう。そこで良房も娘・高子(たかいこ)を清和天皇に入内させたいのだが、在原業平によって恋心を奪われ入内を拒絶されてしまった。良房・基経親子の出世にとって、業平が目障りで仕方がない。業平を伊勢に流した。斎宮の恬子(てんし)と禁じられた恋。天照大神にご奉仕している皇女とやってはいけない。京では基経が「応天門の変」を起こし、伴善男が流刑になる。
在原業平 「薬子の変」謀反人の平城天皇のやんごとなき孫。高子や恬子と禁じられた恋。
源頼定 「安和の変」謀反人の源高明ゆかりの村上天皇のやんごとなき孫。三条天皇女御・綏子(すいし・兼家娘)や一条天皇女御・元子(げんし・顕信娘)と禁じられた恋。
御2人とも、やんごとなき娘がお好きだ。御2人に限らず、路線から落ちた親王や臣籍降下した旧皇子はかなり好色だ。母性本能をくすぐるのか、モテる。時の権力者の地雷を踏んだら消される。
清和天皇への「嫁にどうですか」お披露目となった五節舞(ごせちのまい)が見もの。
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