梅田芸術劇場「モーツァルト!」をみて
午前診を終え、近鉄、御堂筋線と乗り継いで嫁と梅田芸術劇場に行ってきました。座席は1階5列目上手側通路側の良席でした。
ヴォルフガング 古川雄大
レオポルト(父) 市村正親
ナンネール(姉) 大塚千弘
コンスタンツェ 真彩希帆
セシリア(母) 未来優希
ヴァルトシュテッテン男爵夫人 涼風真世
コロラド大司教 山口祐一郎
それぞれ主役たちの悩みを切々と歌い上げてました。
モーツァルトは自由が欲しい。父を愛しているのに、父から愛情ある言葉が全く返ってこない。自分は天才の作曲で他人を喜ばせているのに、他人から自分には貧乏、中傷といった不幸しか返してこない。そんなとき、コンスタンツェと出会って、幸せな新婚生活をはじめるも、有名になるにつれ、カネ目当てに、セシリアやら見知らぬ他人が部屋の中を漁って消える日々。コンスタンツェは浮気を目撃したりで、貧しいころのモーツァルトを懐かしみ、自分は主婦に向かないのではないかと悩んだりで、家を出ていく。
父は天才づくりの自信過剰。思春期を過ぎて自分の思い通りにならないことを怒り勘当。コロラド大司教のもとで働けと言っても言うことを聞かない。コロラド大司教はモーツァルトの天才を独り占めしたかった。たぶんそうするとモーツァルトの天才アイデアは止まってしまったであろう。父は挙句にはモーツァルトを見捨てて、姉ナンネールの長男を再び英才教育する。
姉ナンネールは、子供のころは自分と二人でワンセットで楽しく生きてきたものを、今では自分ひとり置いてきぼりを食わされたと嘆き悲しむ。昔の幸せな家庭生活を懐かしむ。
モーツァルトの中には常に幼少のモーツァルトが棲んでいて淡々と新曲を発表していきましたが、魔笛を作曲後の晩年、ヴァルトシュテッテン男爵夫人の「大人なんだから一人で歩きなさい。」の言葉で、自分に対するレクイエムを作曲するとき、子役ではなく大人役のモーツァルトが自ら羽根ペンをとって作曲にかかるも頓挫、アイデアが出てこなくなりました。最後は羽根ペンで自分の心臓を刺して自殺するというエンディング。
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