遠山啓先生「関数を考える」
父が戦時中、霞ケ浦海軍航空隊で、教官だった遠山啓先生に心酔していたもので、小学校5年のとき、水道方式の一環としてい1冊の本を読まされた。
それが、「関数を考える」
写像の話からはじまり、ブラックボックスを関数にたとえ、2次方程式や3次方程式の解法から接線・微分法まで小学生でもわかりやすく解説されていた。その本の中で開平法が記載されており、筆算でルート計算を小学校6年にはできるようになっていた。四則演算や分数・小数計算に飽き飽きしていたので、いい暇つぶしになった。
3次方程式の解で出てくる立方根を求める開立法が50年以上、心の中で疑問だったが、最近ようやく習得した。水道方式は「数学は簡単だ」をコンセプトとし、初心者を遠い駅へ運んでくれる新幹線のようなものだ。
昔、東京出版の著名な先生がおっしゃっていたが、数学は2次・平面だけじゃつまらない、3次・立体までやってはじめて面白さがわかると。
文科省の数学カリキュラムはいじくりまわって、回り道がひどいように思う。情報かぁ、大変やね。それって統計物理の世界やん。さっさと先の概念習得へ進んで大学入試問題を解きまくればいい。大学に入って、先々問題解決のツールとして、解析幾何も複素数も行列も3次元ベクトルも必要だ。
最近の入試問題流行は、積分、整数合同式のようだ。ライプニッツやガウスがお好きなんだね。我々の10年上の世代は漸化式、複素数、我々の世代はベクトル行列、確率だった。
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