宝塚歌劇雪組「蒼穹の昴」の予習part2
フランス革命&ナポレオン戦争の死者 700万人
太平天国の乱の死者 7000万人
蒼穹の昴を理解するには、太平天国を避けては通れない。
源頼朝のようにさほど戦功のない武将が、武士の鑑に祭り上げられたように、実直にして戦争に弱い曾国藩が、国家の忠臣として祭り上げられた。皇帝のドル箱であった蘇州が太平天国軍によって陥落して初めてあせった咸豊帝が、曾国藩を兵部侍郎から兵部尚書に破格の格上げを行うまでは、曾国藩は一介の小役人に過ぎなかった。太平天国の後継者内紛による自滅であたかも軍神と化した曾国藩。実際、乱を最終的に鎮圧したのは、部下の李鴻章であった。
曾国藩が洋務運動をはじめた。
1861年 内軍械所(軍需工場)を安慶に設立。
これは、1854年、韮山反射炉を江川英龍が設立したのと同じ、富国強兵策であった。
1872年、曾国藩死去。国家の忠臣として、李鴻章、趙烈文が祭り上げた。
変法運動を提唱した梁啓超、新生活運動を提唱した蒋介石は、曾国藩に心酔傾倒した。
滅満興漢運動を提唱した孫文は、太平天国の洪秀全に心酔傾倒し、同族漢人を大量殺戮した曾国藩を非難した。
| 固定リンク
最近のコメント