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2021年10月10日 (日)

宝塚歌劇花組(2015)「風の次郎吉;大江戸夜飛翔」をみて

すばらしい痛快劇だった。テーマは、甚八(夏美よう)と次郎吉(北翔海莉)のセリフにあるように、

人生ってやつは、とてつもなく苦しくて、とてつもなく面白れぇもんだなあ。

湯女のきわ(朝月希和)の口癖「イヒヒヒヒヒヒ。」で希和ちゃんのイメージが、My Hero「クロエ、いきま~す。」から再び変わった。咲のパートナーとして、おしとやかな希和ちゃんだが、裏の一面も見せてほしい。

足が地面に付かず空中を飛んでいるかのような、天性のリズム感を披露してくれるジェンヌさんは、朝月希和、彩風咲奈、羽音みか、水美舞斗、舞空瞳、礼真琴、和希そら、優希しおん。

いぶき(梅咲衣舞)と、きわ(朝月希和)の入浴シーンが面白い。いぶきに殴られたあとの次郎吉の口が◇になって、とてもおもしろい。

女鼠小僧・仙名彩世さんと、目明し・桜咲彩花さんの名コンビがよかった。ほっぺたを赤く染めてよもぎ餅屋を熱演していた美花梨乃さんも記憶に残った。

風の次郎吉のバカップルが、CITY HUNTER !にも再登場していたのですね。

みや(華雅りりか)が、冬野葉子(野々花ひまり)。三助(天真みちる)が、政(諏訪さき)。みやの憧れる鼠小僧が三助なら付き合ってあげると、三助がのせられて、本物の鼠小僧の助っ人に行くというシナリオは全くシティーハンターと同じだった。

菊乃(鞠花ゆめ)のお三味線教室が場面転換に使われていて面白かった。男に優しく女に厳しい先生だ。

キャストのみなさん、だいたい宝塚歌劇を退団されたようなので、夢組でいっちょ再演というのはどうっすか?

恋愛関係を整理しておきたい。この両思いカップルに邪魔が入ることから事件が進んでいく。生真面目な番頭・三郎太が、主人殺しの下手人に仕立て上げられて拷問を受け、火あぶりの刑に処せられる。真犯人は小松屋太兵衛(紫峰七海)に殺しを雇われた勇人(柚香光)。次郎吉、遠山金四郎、幸、そして飛び入りの三助が三郎太を助けにやってくる。

三郎太(水美舞斗)⇔ 花咲(花野じゅりあ)

花咲に横恋慕する男たちはともに悪役で、

 石川一馬(鳳真由) 北町奉行

 勇人(柚香光) 雇われ殺し屋

あやめ(桜咲彩花) → 次郎吉(北翔海莉) ⇔ 幸(仙名彩世)

堀田けい(華耀きらり) ⇔ 遠山金四郎(瀬戸かずや)

三助(天真みちる) → みや(華雅りりか)

松竹新喜劇・北翔一座と宝塚歌劇のコラボであった。北翔海莉さんの終幕挨拶の言葉。

尺蠖(しゃっかく)の屈するは、伸びんがため。

齋藤吉正=猫嫌い&バカップル

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