昨日は、午前診を終え、正倉院展に行ってきました。読売新聞のタダ券をもらっていたので、15時半すぎに近鉄奈良駅に到着。ゆっくり歩いて、15分待ちで16時ころ入館。オータムレイトチケット入館が16時半でしたので、少し早めに第一部、第二部を見ることにしました。
見どころは、聖武天皇愛用の鏡2枚です。
平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)
螺鈿(夜光貝)、琥珀が目立っており、よく見ると、青色の小さなトルコ石やラピスラズリがちりばめてあります。
次は、6弦の檜和琴(ひのきのわごん)。螺鈿(夜光貝)の飾りがきれいです。よく見ると、朱色の地に緑の葉を施した花の模様がきれいでした。
館内には、尺八(しゃくはち)と横笛(おうてき)の再現音が流れていました。
メインイベントは、漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)。殻付き生ガキのディッシュと思ってください。実際は香印といって、お香を一筆書きの模様に練り固めて、片方の端に点火し、煙がぐるぐるまわって燃え尽きる仕組みでした。
かぶりつきで見るには30分待ちということで、はじめは軽く並ばずに2列目から見ました。閉館40分前に帰ってみたら、まだ列ができていましたので、ガラガラの第一部を復習して、ベンチに座って時間つぶし。20分前あたりから、3回並んでかぶりつきで見ました。左に動きながら見ろという係員がプレッシャーでしたが、10分前あたりになると、ほったらかしムード。閉館3分前にやっと静かに見れました。みなさん、かぶりつきはあきらめましょう。
牡蠣の殻のような銅連弁の模様が見事でした。花、鳳凰、それに仏像のデザインがすばらしい。
次は、白石火舎(はくせきのかしゃ)。大理石の香炉で、脚のデザインがライオン(獅子)。老若を問わず、女性の口から「かわいい。」という言葉がたくさん聞かれました。ライオンが大理石の香炉におねだりしている感じでした。
次は、漆彩絵花形皿(うるしさいえのはながたざら)。一枚の板から複雑な対象模様を彫っていました。厚みを計算して彫らなければ、穴が開いてしまいます。
次は、彩絵長花形几(さいえのちょうはながたき)。脚の赤、朱、茶、青、緑のグラデーションが見事でした。
最後は、大仏開眼の際、寄贈された金銀絵小合子(きんぎんえのしょうごうす)と紫檀銀絵小墨斗(したんぎんえのしょうぼくと)。実際に見ると、ものすごく小さくて、中国にもこんな芸術があったなと思い出しました。
第三部の文書では、有名人のサインはありませんでした。
天平七年七月三日
従五位 多治比真人伯
従六位 弓削宿祢興志
従七位 茨田連光
多治比氏も弓削氏も茨田(まむた)氏も、みんな物部氏から出たんだよね。
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