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2012年1月12日 (木)

NHK「にっぽん微笑みの国の物語」をみて

大森貝塚で教科書でもよく知られたモース博士が、江戸の職人がつくった日常の工芸品をアメリカに保存しているそうで、みごとな技術を紹介してくれていました。

用と美

美しいだけではだめ、使い勝手がよくなければ意味がない。使い勝手が良くてもだめ、美しくなければ粋じゃない。外人から絶賛された江戸職人の生きる哲学であり、プロの楽しい遊び心でした。職人の周りにはいつも近所のこどもがまとわりついており、微笑みに包まれた幸せな暮らしでした。自然に身についた教育。

当時の江戸市民は質素なエコ生活をして、それでいて微笑みが絶えず、道端の犬猫を気遣って避けながら人力車が走り、困っている人には安く貸し出すレンタル業が発達しており、数少ない持ち物が一級の工芸品。修理して作品を長持ちさせる職人たち。修理が職人たちのさらなる工夫を生む。

お互い認め合った複数の職人が、プロがみたらわかるので笑われたくないというプライドと、商品を使う人への思いやりを忘れず、時間をかけてていねいに、ひとつの作品を作り上げていく過程を紹介していました。これって学校の先生にも大事だよ!

3年でこわれるパソコンやらデジカメ。これでいいのだろうか?大企業にプライドはないのか?近代化してなにかをなくしてしまった日本人。反省を迫られる奥深い番組でした。

待つ

時間をかけなければいい作品が仕上がらない工程はあるものです。そこは笑ってじっと待つ消費者のがまんも必要でしょう。

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