« なら燈花会 | トップページ | 増税・大連立内閣  »

2011年8月16日 (火)

伊勢商人にスポットライト!

江戸市民の嫌われ者、伊勢商人衆から彗星のごとく現れた竹川竹斎(たけがわちくさい)の功績。彼の地元・射和(いざわ)は古代より水銀を産出し、土器の朱色着色、梅毒薬、仏像の鋳造、おしろい、即身成仏のミイラ保存などに用いられました。帰りのカネを持たずに伊勢神宮への60年に1度のおかげ参りに出かけたり、そうでなくとも伊勢参りという名目なら丁稚が仕事を放棄できることもあって、多くの市民がカネを持たずに伊勢に集合しました。その風潮を表した言葉がこれ。

「近江泥棒に、伊勢乞食」

(1)明治維新のシナリオライター旗本、大久保一翁(おおくぼいちおう)と親交をもち、彼の大きな経済的基盤となったこと。大久保利通も坂本龍馬も西郷隆盛も桂小五郎も勝海舟も彼のアドバイス通りに動きました。金権汚職だが出世コースの長崎奉行を蹴って、静岡奉行に左遷された経験を生かし、大政奉還直後の徳川慶喜に静岡学問所をつくるよう奏上したのも大久保一翁でした。

(2)貧乏侍、勝海舟に住居と勉強資材を与え、竹川竹斎自身が書いた「海防護国論」を勝海舟に与えたこと。勝海舟は大久保一翁と竹川竹斎からネタをパクッタだけのこと。蘭学書の誤訳も多く、咸臨丸の運航をミスるし、能力的にはイマイチだった。「権力がスキやねん!」

(3)幕臣の大秀才奉行・小栗上野介(おぐりこうずけのすけ)に政策をアドバイスしたこと。

伊勢商人は江戸に支店を開き、江戸市民からカネを巻き上げていました。結局、そのカネが幕末日本を救いました。畠山氏、北畠氏、浅井氏など敗者たちが集って、伊勢商人となりました。また近江商人の小間使いから転身した人もありました。

江戸・大伝馬町の木綿問屋 ←全部、伊勢商人!

伊勢屋、布袋屋、川喜田屋、戎屋、丹波屋、大和屋、綿屋、亀屋、丸屋、島屋、升屋、田端屋、小津屋、奈良屋

江戸・日本橋駿河町の呉服問屋 ←越後屋は、全品掛け値なし!端キレの店頭売り!仕立てサービス!

越後屋(伊勢の三井)、大丸屋(京の下村)、白木屋(京の大村)

江戸・茅場町八丁堀の材木問屋

紀伊国屋、奈良屋

混浴銭湯をはじめたのも、風呂好きの伊勢人・伊勢与市でした。湯女(ゆな)、三助(さんすけ)を置くという画期的商売方法で大人気を博し、高価な吉原は左前だったとか。

商人は流通経路が安全でなければ商売になりません。その後ろ盾になったのが伊勢神宮でした。陸路より海路のほうが経費が安いですし、三重の港は海が荒れたときの船の避難所ともなって大変栄えました。「御師(おんし)」と呼ばれた伊勢神宮所属の伝教者・宣伝マンが、各地の旅籠でお札を売って金儲け。御師の手代がパシリとなって伊勢講を開いていました。

タイの国王にまでのぼりつめた山田長政は、伊勢山田出身の手代でした。また伊勢商人からは、国学者にして小児科医・本居宣長を輩出しました。財力がなければ、学問なんてできませんでした。

伊勢商人の経営信条

(1)非政商

幕府のお墨付きははじめはいいが、長続きしない。大名貸しなどデフォルトの可能性を事前に読んでいた。

(2)倹約

どんなに儲けていても、初かつおなどのぜいたく品は買わない。ケチに徹する。

(3)才覚

工夫、発明、アイデアで勝負する。薄利多売、商品券、貸し傘(番傘)、宣伝用てぬぐいなど。

(4)算用

計算を駆使して、採算がとれるか常に判断を怠らない。

さてさてここで明治維新の経営内情をみてみたい。

1867年1月13日 小栗上野介が徳川陸軍にフランス式訓練を施す。

1867年6月5日 小栗上野介が大坂商人に出資をさせて、日本初の株式会社「兵庫商社」を創立。

1867年10月24日 大政奉還

1867年12月9日 王政復古

1867年12月23日 三井が官軍軍費の調達に応じた。大坂商人は応じず。

1868年1月3日 鳥羽伏見の戦い勃発

1868年1月4日 官軍に錦の御旗が立つ。佐賀藩のアームストロング砲が官軍につく。退却する幕府軍が淀藩に淀城開城を依頼するが、拒絶される。

1868年1月6日 幕府軍側についていた津藩が新政府側に寝返り、淀川対岸より幕府軍を砲撃。多大な犠牲を出す。

1868年1月15日 徳川慶喜が小栗上野介・勘定奉行を罷免。小栗と関係の深かった伊勢商人が一挙に新政府側につく。

1868年1月29日 京・大坂商人が大挙して新政府側につく。

1868年4月11日 江戸城無血開城

日本が今日あるのは、三井財閥のおかげでしょう。江戸は金取引、大坂は銀取引。新政府は金取引に統一させ、大坂商人に報復しました。鴻池など大坂豪商は没落しましたし。大久保利通は大坂を首都にしたいと思うほど、大坂ファンでしたが。

大好きなノーエ節です♪

http://www.youtube.com/watch?v=bJpklJgHoyQ&feature=related

|

« なら燈花会 | トップページ | 増税・大連立内閣  »